医療福祉業界ピックアップニュース
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文書作成日:2017/01/26
改正社会福祉法が求める「再投下可能な財産の活用」とは

 社会福祉法の改正に伴う政令や省令が平成28年11月に発布されました。今回の社会福祉法の改正では、再投下が可能な財産が生じる場合に、その有効活用が求められています。


再投下可能な財産を求める

 今回の改正により、社会福祉法人は、再投下可能な財産(社会福祉充実残額)を明らかにし、社会福祉充実残額が生じる場合には、社会福祉充実計画を策定して、その財産を計画的に活用することが求められています。

 社会福祉充実残額とは、社会福祉法人が保有する財産のうち、事業継続に必要な財産(控除対象財産)を控除したものです。


【社会福祉充実残額】=【活用可能な財産】‐【控除対象財産】

※活用可能な財産=資産‐負債‐基本金‐国庫補助金等特別積立金

※控除対象財産=@事業用不動産等+A将来の建替費用等+B運転資金

@事業用不動産等:
 社会福祉事業等に活用している不動産の帳簿価格
 財産目録上の事業用不動産等の合計額

A将来の建替費用等
 施設の将来の建替とそれまでの間の大規模修繕に係る費用等
 減価償却累計額×建設単価等上昇率×自己資金比率 等

B運転資金
 緊急な支払等に備えるための運転資金
 年間支出の○月分+事業未収金


社会福祉充実残額が生じた場合には

 社会福祉充実残額が生じたら、社会福祉法人は「社会福祉充実計画」の策定を行わなければなりません。この計画は、社会福祉充実財産の使途を「見える化」するものです。計画の内容は、地域の福祉ニーズを踏まえつつ、最終的には法人が自主的に判断しますが、例えば以下のような事業に柔軟に活用することが可能です。

第1順位 社会福祉事業
・職員処遇の改善
・新たな人材の雇入れ
・既存建物の建替 等

第2順位 地域公益事業
・単身高齢者の見守り
・制度の狭間に対応する包括的な相談支援
・移動支援 等
※支援が必要な者に対して無料又は低額で行う福祉サービスをいいます。

第3順位 公益事業
・介護人材の養成事業
・ケアマネジメント事業
・配食事業 等
※地域公益事業以外の公益事業を指します。

 この計画は、既存事業の充実、新規事業の開設のいずれにも充てることができ、社会福祉充実財産のみならず控除対象財産等も組み合わせて事業を実施することもできます。また、社会福祉充実財産は毎年見直しが行われますので、その財産額の変動に応じて使途を変更することも可能です。

 なお、社会福祉充実財産は、その全額について、原則5年間で計画的に再投資します。ただし、合理的な理由がある場合には、計画期間を10年まで延長することができます。

 

参考:
厚労省「社会福祉法人制度改革について」


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